「日本酒のアレンジ」と聞いて、パッと思いつくのはどのようなものでしょうか。アレンジ方法について、それほどたくさん考えられる方は少ないと思います。
この記事では日本酒のアレンジについて、さまざまな方法を説明します。ぜひ最後まで読んでいただき、自分好みのアレンジを探してみてくださいね。
日本酒のアレンジにはどのようなよい点があるのか
「日本酒をアレンジして飲む」というと、日本酒好きの方からは邪道だといわれるかもしれません。
しかしながら日本酒を少しアレンジすると、日本酒が苦手な方にも飲みやすく、ユーザーの裾野を広げられるという利点があります。また日本酒をよく飲まれる方にとっても、アレンジすることで新しい味わいを発見できるという可能性が広がります。
味わいに少し変化が欲しい場合に、アレンジを知っているといろいろな楽しみ方ができるというのも魅力です。
日本酒のアレンジ方法あれこれ
では、日本酒のアレンジにはどのようなものがあるのでしょうか。
温度を変えて飲む
日本酒のアレンジで一番ポピュラーといえるのは、「温度を変えて飲む」方法です。飲用温度を変えるだけで、同じお酒だとは思えないような変化があります。よく知られているのは、「冷酒」「常温(冷や酒)」「燗酒」という分け方でしょう。
しかし実は飲用温度によって、10種類もの風流な呼び方があるのです。
5度程度によく冷やされたお酒は「雪冷え」と呼ばれ、そこから5度刻みで「花冷え」「涼冷え」となります。
燗酒では30度前後を「日向燗」と呼び、そこから5度刻みで「ぬる燗」「上燗」「あつ燗」「飛び切り燗」となります。
冷酒と燗酒のちょうど間の温度が「常温(冷や酒)」です。
中にはシャーベット状に凍らせて飲むようなお酒もあり、温度を変えるだけでもさまざまな楽しみ方ができます。
一般的には日本酒を冷やすと香りは少なくなり味わいには甘みを感じ、温めると香りがたって辛口の味わいになります。
割って飲む
日本酒は醸造時に水で割って貯蔵、出荷されるケースが多くあります。
そういったことから考えて、日本酒を何かで割るというのは理にかなった飲み方です。度数も落ち着いて飲みやすくなり、簡単にできるのでおすすめのアレンジ方法となります。
・水やお湯で割る
日本酒を水割りやお湯割りにすると、本来の味わいをそれほど損なわずに飲みやすくなります。
暑い季節にはロックや水割りで冷たくして、寒い時季にはお湯割りをホットで飲むなど、手軽に楽しめるのも魅力です。
硬水を使うと味が引き締まり、軟水だとまろやかになるなど、水を変えて試してみるのも楽しいでしょう。
・炭酸で割る
いわゆる「日本酒ハイボール」という、炭酸水で割る飲み方になります。
非常に口当たりよくスイスイと飲めるので、飲みすぎには注意が必要です。
ウイスキーや焼酎に比べて日本酒はアルコール度数が低いので、日本酒の割合を少し多めにして作るのがおいしく飲めるコツになります。
レモンなどのかんきつ系のフルーツや梅干しなどを足したり、コーラやトニックウォーター、ジンジャーエールなどで割ったりするのもおすすめです。
・その他の飲み物で割る
緑茶や紅茶などのお茶類、オレンジやトマトなどのジュース類、乳酸菌飲料や牛乳など、日本酒と相性のよい飲み物はたくさんあります。
味の濃い飲み物で割ると日本酒独特の風味が抑えられるので、日本酒が少し苦手という方でもおいしくいただけます。
カクテルにする
バーなどでは、ベースを日本酒にしたカクテルも数多くつくられています。
実は炭酸やジュース類で割るのも、カクテルの一種です。
そこに他のお酒やフルーツ、各種スパイスなどを独自にミックスして作られる本格的なカクテルは、また新しい日本酒の姿が発見できます。
自宅で簡単にできるレシピもたくさんあるので、いろいろと調べて自分好みのカクテルを作ってみるのもよいのではないでしょうか。
料理やデザートに使う
飲み切れずに余ってしまった日本酒は、料理酒として使うのがよいでしょう。
広島の酒どころ、西条ではお酒と塩コショウだけでつくる「美酒鍋」という郷土料理があります。
他にも酒蒸しは日本酒の風味をダイレクトに味わえますし、煮物に使うとコクと旨みがアップします。
また、香りのよい吟醸酒などはデザートに使うのもおすすめです。
バニラアイスにかけたり、フルーツと混ぜてゼリーにしたりと、ちょっとしたアレンジで独創的なおいしいデザートができます。
さまざまなアレンジで日本酒を楽しもう
ここまで、日本酒のアレンジ方法について説明しました。
日本酒をそのまま飲むのももちろんおいしいのですが、ちょっとしたアレンジでまた違った世界が広がります。ここで説明した以外にも、さまざまなアレンジ方法がまだまだたくさんあります。
ぜひいろいろと試してみて、日本酒の世界をさらに広げてみてください。