日本酒を飲むなら、徳利からおちょこに注いで飲んでみたいですよね。
おちょこといえば白地に青い丸の入った渋めのデザインのものが連想されますが、最近では可愛くておしゃれなデザインも多く、素材も豊富。酒器専門店もあります。
この記事では、おちょこの名前の由来や形の似ている酒器・ぐいのみとの違い、可愛くておしゃれなおちょこをご紹介します。
おちょことは何か?名前の由来やぐいのみとの違いは?
おちょこってなんだか面白い名前ですよね。
おちょこの名前の由来やなぜ小さいのか、またよく似たぐいのみとの違いについて見ていきましょう。
おちょこの名前の由来や漢字
おちょこは漢字で「お猪口」と書きます。「猪口(ちょく)」はちょっとしたものを表したり、飾り気がない、安直の「ちょく」が転じたものという説が有力です。
おちょこの定番といえば、底に青い丸が描かれた「蛇の目」模様ですが、これはもともと利き酒を行うためのもので、白い部分で日本酒の透明度をみて、青い部分で光沢をみるのだそうです。
日本酒は実は透明ではなく、少し黄みがかった色をしており、熟成が進むと黄色が濃くなっていきます。
その色をみるために、黄色の補色である青色が使われています。
おちょこはなぜ小さいの?日本人がおちょこを使った意味
おちょこは、注ぐのが面倒なのになぜこんなに小さいのか?と疑問に思ったことがある人は多いかもしれません。
おちょこの小ささの理由は、以下のように伝わっています。
- アルコール度数が高いのでちびちび飲むため
- 貴重な日本酒を大事に少しずつ飲むため
- 日本酒の精米技術が未発達であったときに、クセのある味をあまり感じずにクイッと飲むため
また、頻繁に日本酒を差しつ差されつして飲むことで、人間関係を深めるという目的があったから、という説もあるそうです。
おちょことぐいのみの違いは?
おちょことぐいのみの違いは、ずばり大きさです。
ぐいのみはおちょこよりも一回り大きいもので「ぐいぐいっ」と飲むことから名前がつきました。
昔、向付(むこうづけ)として珍味を入れる器だったものに、お酒を入れて飲むようになったことがぐいのみのはじまりと言われています。
おちょこは基本的に徳利とセットになっていますが、ぐいのみはそのまま瓶から注いで飲むのが一般的です。
おちょこの素材による味の違い
おちょこといっても、さまざまな素材があり、素材によって日本酒の味わいや飲み口が違ってきます。選ぶ際の参考にしてみてください。
陶器
陶器は、柔らかな口当たりと甘さを感じやすくなるため、濃厚な日本酒や熱燗に向いています。
磁器
一般的に使われることの多い磁器は、陶器とガラスの間くらいの光沢や薄さですので、万能タイプといえるでしょう。
ガラス
日本酒の味をストレートに味わいたいのなら、味や香りを邪魔しないガラスがおすすめです。
ガラスの薄さによっても違いがあり、すっきりタイプの日本酒には薄めのガラス、にごり酒などは厚めがいいそうです。
漆器
汁椀などで使われることが多い漆器は、高級感が漂うだけでなく、熱燗を注いでも手が熱くならないし冷めにくいという良さがあります。
錫(すず)
錫(すず)は、昔から日本酒をワンランク上の美味しさにすると言われており、日本酒をまろやかに変化させます。
おちょこの値段は?おちょこ専門店はあるの?
おちょこの値段は、普段使いのお手頃な価格から、ギフトや特別なときにぴったりの数万円する高級品もあり様々です。
百円ショップやニトリなど身近にあるリーズナブルなお店でも購入可能です。
じっくり本格的に選びたい場合は、酒器専門店がいいでしょう。
専門店なら、おちょこだけでなく、徳利やつまみを乗せる小皿なども一緒に揃えられます。
統一感のある酒器で、晩酌タイムがグレードアップしそうですね。
可愛くておしゃれな人気おちょこ5選
ここでは、並べているだけで可愛くておしゃれなおちょこをご紹介します。
津軽びいどろおちょこ
さまざまな色や形が楽しめて、おしゃれで可愛いのが津軽びいどろです。
一見涼しげですが、白い色から雪が連想できたり、ピンクが桜に見えたりと季節によって使い分けることで、多様な雰囲気が演出できます。
見ているだけで癒やされる、動物モチーフのおちょこも人気があります。
鳥
鳥といえば、人気なのがスウェーデンの陶芸作家リサラーソンの「おさけとり」シリーズです。
徳利とおちょこのセットで、お酒を注ぐ度に可愛い鳥に癒やされます。
シロクマ
まさにシロクマがお風呂に浸かっているかのようなおちょこです。シロクマの表情がなんともいえないですね。
ネコ
ノスタルジックな雰囲気でユーモアのある猫たちの徳利とおちょこです。受注制作ですので、届くまで待つ楽しみがあります。
富士山モチーフおちょこ
秘かに人気があるのが、富士山のおちょこです。
伏せて置いておくと富士山になり、内側に富士山がほどこされているものも。
陶器やガラス、錫などさまざまな素材のおちょこがあります。
とくに錫でできたおちょこは、光り輝く富士山の見た目だけでなく、日本酒をまろやかにする錫の特徴によって、さらに贅沢な気分が味わえます。
まとめ~お気に入りのおちょこで日本酒を楽しもう~
日本酒を嗜むなら、一度は使ってみたいおちょこ。
おちょこの由来を知り、お酒を酌み交わすことで大切な人との中も深まりそう。
素材や見た目にこだわることで、様々な味わい方ができますね。
また、じっくり選んだお気に入りのおちょこがあると、日本酒を飲むのがもっと楽しくなりそうです。
ぜひ、お気に入りのおちょこを見つけてみてください。