冬になり寒い日が続くと、これまでは冷酒や常温で日本酒を飲んでいた人も、熱燗が恋しくなってきますよね。
とはいえ、
- 熱燗って手間がかかるのでは？
- 適温が難しそう
- どうやったら熱燗を美味しく楽しめる？
など、冷酒や常温で飲むよりも敷居が高いと感じている人も多いかもしれません。
そこでこの記事では、初心者簡単な熱燗の作り方を解説します。
日本酒の熱燗は甘口・辛口？初心者でも飲みやすい温度と飲み方
熱燗とは
熱燗とは50℃前後にあたためられた日本酒のことをいいます。日本酒は温度によって風味や味わいが変化するところが面白さの一つで、同じお酒でも熱燗にすることで香りと甘みが広がり、まろやかな飲みごたえになります。
熱燗の飲みやすい温度
日本酒は温度により、日向燗（30〜35℃）・人肌燗（35～40度）・ぬる燗（40～45度）・上燗（45～50度） ・熱燗（50～55度）・飛びきり燗（55度以上）に分類されます。熱燗初心者の方には、まずはお酒から湯気が出始める温度である上燗あたりで飲んでみると良いでしょう。程よく温められたお酒から、常温では感じられなかったお米の香りが引き出され、旨みや味わいが引き締まって感じるのが、このくらいの温度からです。ここから好みで温度を上げていくと、揮発したアルコールにより辛口なキレのあるシャープな香りに変化していくのを楽しめますよ。香りが鼻につく場合は、より温度を低めにすれば、常温では感じられなかったほのかな甘みと味の広がりだけを楽しむことが出来ます。
熱燗は辛口・甘口？
日本酒の辛口・甘口はどちらが熱燗に合うのか？この答えは一概にどちらとは言えません。日本酒の甘口は糖分だけで決まるわけではなく、日本酒度と酸度の数値によって決まるからです。日本酒度とはプラスとマイナスでお酒の辛さや甘さを示すもので、お酒の中に糖分が多く含まれればマイナスになり甘口に、逆に少なくなればプラスになり辛口になります。これに酸度という、製造過程で発生する有機酸であるコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸などの酸味や旨み成分が加わるのです。一般的に酸度が高い＝旨み成分が多い日本酒は熱燗にしても風味を失われにくいので、甘口・辛口にこだわるよりも、酸度が高い日本酒がおすすめです。
熱燗に合う日本酒の種類
スーパーにも日本酒は純米酒・本醸造酒・吟醸酒などいろいろな種類が並んでいますね。この中で熱燗におすすめなのが純米酒です。純米酒は米、麹、水というシンプルな原料が使用され、醸造アルコールが入らないお酒なので、低い温度から高い温度まで幅広くお米の旨みや風味の変化を楽しむことが出来ます。
スーパーで買えるおすすめの日本酒
神亀 純米清酒
新亀の館
お米の旨みとコクがある純米酒の特徴を生かし、2年以上の常温熟成期間を経て出荷するこだわり。熱燗で飲むのにぴったりなお酒です。
酔鯨酒造 特別純米酒
高知の地酒専門店 西虎
控えめな香りと米の旨みとキレの良い後味がスッキリとして、熱燗独特な苦手な方でも楽しめます。揚げ物などのこってりした料理との相性も良いですよ。
沢の鶴 米だけの酒
沢の鶴
純米酒売上1位。醸造アルコール、糖類、酸味料を一切使っていない、米100％の無添加の純米酒です。パック酒は副材料を使用した普通酒という常識を打ち破った「ワンランク上の、パック酒」です。
黄桜 通の本醸造
KIZAKURA
濃厚な味と辛口のほろ苦さが特徴の上燗向けなお酒です。雰囲気のある徳利型のワンカップは冬のキャンプのお供にも最適です。コシヒカリ100％使用した「通の純米冷酒」もあります。
電子レンジで簡単熱燗の作り方
徳利がなくても熱燗を作ることはできます。 マグカップや湯呑みなどの耐熱容器を用意しましょう。
①耐熱容器に日本酒を入れる
用意した耐熱容器に日本酒のを1合（約180ml）入れましょう。
②耐熱容器にラップを軽くかぶせる
日本酒の香りを逃さないように、容器に軽くふんわりとラップで覆います。
③レンジで温度を設定する
常温の日本酒1合の場合、熱燗は目安として500ｗ約60秒程度で出来上がります。 電子レンジの性能や加熱前のお酒の温度や量で異なるので様子を見ながら温めましょう。
④一手間かけるとさらにおいしい
電子レンジのデメリットは容器の形状によっては加熱ムラができることです。そういう場合は加熱中に一度取り出し、スプーンなどで軽くお酒をかき混ぜると加熱ムラが解消され、味が馴染みます。またガラス素材や磁器の容器は陶器のものと比べると温度を保てる時間が短くなります。なるべく熱の逃げない耐熱容器を選ぶと良いでしょう。
今回は熱燗について、初心者の方が疑問に思うことやおすすめな日本酒、簡単に作る方法などについて紹介しました。寒くなるこの季節にぴったりな熱燗を是非試してみてくださいね。
